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2011/09/03

麦饭石

香港のお茶屋さんでお茶を淹れるのに使うお水はミネラルウォーターや浄水器からの
お水など様々なのですが、先日ある老舗のお茶屋さんに行ったときに麦飯石を使った
お水でお茶を淹れていたので私もちょっと試したくなっていました。

買ってみたのは、内蒙古産の麦飯石。


見かけはただの砂利のような石ころですが、水に麦飯石を入れておくと
ミネラル分を含んで美味しいお水になり、お茶もより美味しく飲むことができるそうです。



麦飯石は半年~1年くらい繰り返し使えると聞いていたのですが、買ってきた麦飯石の袋には
「麦飯石100gで2.5リットルの水に対して60回ミネラルウォーターが作れます」と書いてあるので、
まずは2ヶ月を目処に試してみてみることに。

台所にあったお鍋に入った煮沸消毒した麦飯石を見た夫に「どこでこんな石ころ拾ってきたの?」
とブツブツ言われながらも蒸留水に麦飯石を入れて待つこと数時間。。

お水を口に含んでみると…  あれっ?甘い?
いつもの蒸留水がまろやかな甘みのあるお水になっているではありませんか!!

夫に何も言わず「どっちの水がいい?」と蒸留水と麦飯石の水の両方を飲み比べさせて、
「こっちが好き」と夫が言ったのは…麦飯石の水でしたが、得体の知れないものへの不信感が
強い人なので、自分が美味しいと言ったのがあの石ころを使った水と知ると「やっぱりこっち」と
蒸留水の方が美味しいと言いなおしていました(笑)

早速、中国茶も麦飯石の水で淹れてみました。味も香りも全体的にまろやかになって、
特にお茶の持つ旨みが全面にグッと出てきたように感じました。
これはなかなかいいかもしれない…お料理に使っても良さそうですね。
しばらくこのお水で生活してみようと思います。

2011/05/15

おうちTea Time

昨日の朝は、激しい雨と雷で始まりました。とうとう香港も雨季に突入のようです。
雷を全く怖がらないウィルは、久しぶりに窓辺で雷の観察をしていました(笑)

今日も香港の空は一日中どんより。この週末は夫のゴルフに便乗して泊まりでマカオに行こうと思っていましたが、
おなかの調子もどんよりとしていいたので断念しました…

せっかくの週末、ただ家で燻っているのも退屈なので、久しぶりに茶道具を出しておうちティータイム。
お茶屋さんで頂いたプーアル茶”1998年老茶磚
(熟磚)”のサンプルを、育て始めたばかりの
プーアル用の紫砂の茶壷で淹れました。

十数年寝かされたプーアルの茶葉は、固まって、
崩れた樹皮のようになっていましたが、
お湯を注ぐとずっと眠っていた茶葉が目覚めた
かのようにほぐれると、プーアル独特の香りが
広がっていきました。
最初はちょっと香りが強かったのですが、
さっぱりとしていて甘くて美味しかったです。
あまりプーアルは飲みなれていなくて自分の好みも未だわかっていませんが、このお茶は好きな感じ。 
来週あたり買ってしまいそうです…(笑)


飲む順番としては逆になってしまいましたが、
プーアルの次は台湾の凍頂烏龍。
夫はプーアルよりも烏龍や鉄観音が好きなようです。

昼寝から目覚めたばかりのウィルも途中から
「何やってるの?」とテーブルの上の茶道具を
眺めにやってきました。
”猫も茶を飲む”という諺がありますが、ウィルの目の前に茶杯を置いてみましたが飲みませんでした(笑)




久しぶりに家で中国茶道具フルセットを出して飲んだお茶。
いつもはキッチンでラフに淹れているのでゆっくり味わうことも少ないのですが、今日はゆっくり楽しめました。
明日は中国緑茶の新茶を楽しもうと思います。

2011/04/23

顧渚紫笋

世界の全ての茶のルーツは中国にあり、中国茶は1000種類、その7割が緑茶だそうです。

茶旅行で訪れた中国・江南地方には沢山の中国緑茶の産地があります。
香港のお茶屋さんでは、ベーシックな緑茶が多いので今回の旅では初めて目にする(口にする)
お茶との出会いも楽しみのひとつでした。

浙江省湖州は唐の時代に「茶経」を書いた茶聖 陸羽が晩年を過ごした地。
(「茶経」についてはこちら

陸羽遺跡を訪れました。
唐の時代に皇帝に献上する茶を作る茶園
”大唐貢茶院”があった場所。
館内には献上茶について、陸羽の生涯に
ついての説明などの展示がありました。
その説明の中で中文で「捨て子だった
陸羽はお寺で育てられ、後にお寺を飛び出し
”役者になった”」とあったのですが、
英文の説明では”サーカスに入った”
と書いてありました(笑)
サーカスが意味しているのは興行役者
という意味か…曲芸をする役者(芸人)か…
茶の聖人は、様々な経験を持っていたことだけは間違い無さそうです。



そんな茶聖 陸羽が最も好んでいたといわれるお茶が、唐~明の時代まで皇帝に献上していたという
顧渚紫笋(Gu zhu zi sun)。

顧渚紫笋の農家で昼食を頂いた後、作業場を見学させていただきました。
この日はちょうど摘んだばかりの茶葉を乾燥させているところで、お茶を作るところは見ることはできませんでした。

お茶の名前ですが、”顧渚”はお茶を作っている浙江省湖州長興県にある顧渚山を指し、
”紫”は紫色、”笋”は筍。「芽は紫、形は筍が良い」ということで”紫笋茶”と名付けられたとか、
筍のほんのり甘い香りがする…など諸説あるそうです。

茶葉は一芽一葉か一芽二葉。 1斤(500g)のお茶を作るために、7万もの新芽の茶葉が必要で、
古くは餅茶(固茶)で作っていたそうですが、現在は散茶。
中国茶はちょっとした紅茶ブームのようで、こちらの農家でも緑茶として有名な顧渚紫笋を
顧渚紫笋紅茶としても作ってみようと試みているそうですが、残念ながら今回は在庫がありませんでした。

農家で飲んだお茶の感想は…
フレッシュな若々しい緑色だけど青臭さはなく、
お茶の名前の由来を聞いた後だったからか、
ほんのり生の筍の甘い香りがあるように感じました(笑)
そして柔らかな上品な甘みがありました。
農家の手元にある少量の新茶を全て買い取り、
全員で分けたら、茶葉は1人あたりわずか7g…

色んな意味で貴重なお茶です。 
勿体無くて、中々飲めません…(笑)

2011/04/22

ウンカのチカラ

いつもの中国茶クラスとは別の中国茶の勉強会に参加してきました。
中国茶を習い始めてもうすぐ1年になりますが、まだまだ知らない、飲んだことのないお茶が沢山あります。

この日出会ったお茶は、害虫の被害から生まれた豊かな味と香りを持つお茶。

台湾烏龍の一種、東方美人(Oriental Beauty)はウンカという害虫の食害によって独特な風味が生まれ、
橘類類の酸味のあるさわやかさと、とろんとした蜜のような甘さを感じるお茶。烏龍茶ですが発酵(酸化)
が高いので、紅茶に近い風味を感じます。褐色・白・紅・黄色・緑の5色の茶葉を持つお茶と言われ、
カラフルな茶葉ほどウンカの恩恵をいっぱい受けている害虫による食害を逆手に取ったお茶。
ウンカのチカラは、害虫の食べた茶葉を”美人”という名のつくお茶に変えてしまうミラクルなものなのです。


ネットで”東方美人” ”ウンカ”で検索していて見つけたのですが、なんと京大 化学研究所がウンカの
チカラによって生まれた東方美人を化学的に解明していました!
”ウンカ食害を利用した台湾高級烏龍茶製法の秘密解明への調査研究”
稲作の大敵ウンカが、お茶畑では恩恵をもたらす…興味深い背景のあるお茶ですね(笑)

勉強会では東方美人のベースである一芯二葉で摘み取られたウンカの噛んだ新芽の茶葉を、
発酵度を変えて作った蜜香緑茶、蜜香烏龍、蜜香紅茶(3種類)を飲み比べました。
最初にベースとなっている東方美人を飲んで特有の風味を味わってから、発酵度を変えて作られた
分類の異なるお茶から東方美人に通ずる味・香りを探していきました。

東方美人

発酵度の違いによって、茶葉の色が様々。
白い産毛のある芽がたくさん入った茶葉です。

東方美人をベースにして作った発酵度の異なるお茶に、
東方美人に通ずるものを探りながら、味・香り
だけではなく茶葉・茶殻の色、水色、などの
違いを楽しむのも面白い。

観察することがいっぱいです。


蜜香緑茶 

無発酵の緑茶は、青々しい香りの中にほのかに
花のようなやさしい香り。
東方美人に通じる柑橘系のさわやかさと、甘さも
感じられました。
他の中国緑茶と比べて、さわやかでやさしい甘さ。
フレッシュな明るい緑色の茶葉の中で白いフワフワの
産毛のある芽がとてもキレイ。

蜜香烏龍

東方美人も青茶(烏龍)に分類されますが、
こちらは一般的な烏龍の発酵度で作られたもの。
同じ烏龍であっても発酵によって茶葉・水色・茶殻の色が
違うのがよくわかります。茶葉は台湾烏龍に感じる青海苔のような香りを強く感じました。
飲んでみると台湾烏龍らしい風味に加え、東方美人に
通ずる風味もしっかり出ています。
残香にほのかに甘いミルクのやさしい香り。

蜜香紅茶                              

3種類のお茶の飲み比べをしました。
一般的な紅茶のスモーキーな香りは思ったほど強くなく、
東方美人に通ずる味や香りはありますが、完全発酵
なのでより紅茶らしいしっかりした感じがしました。
茶葉の色も東方美人と比べると黒みの強い茶色、
水色も赤みがかって紅茶色です。


品評会銀賞のお茶(2種 ロット違い)は芽が多め。
茶葉、水色の違いはほとんどありませんが、口にすると
東方美人に通ずる風味の広がり方が、異なりました。
片方は一煎目に強い酸味が出ていましたが、
2煎目からは酸味が落ち着きました。
酸味が出るのは、茶葉の特徴なのか、淹れ方
によって変わるのか…
おいしくお茶を楽しんでいたら、質問するのを
すっかり忘れてしまいました(笑)

一方、一般に売られている蜜香紅茶は茎が多めですが、
品評茶よりもとろんとした蜜の甘さを強く感じました。
長く飲み比べたら違う印象になるかもしれませんが、
私は品評茶よりもこちらの方が好みです。

ネットで蜜香紅茶を調べたら、何故か”『ぷっ』すま”
がヒットしました。
番組の中で蜜香紅茶が取り上げられたみたいですね。
蜜香紅茶は夏の暑い日にアイスティーで楽しむのも
良さそうです。



ウンカの噛んだ茶葉の持つ独特な風味は、どのお茶にも共通して感じることができました。
これが「ウンカ味」と言われているものなのかなぁ…
 飲んだ中では蜜香緑茶が気に入りました。今度台湾に行ったら買ってきたいと思います。

日々お気に入りの中国茶が増えていき、楽しみ方も広がっています。
最初は、「中国茶の種類と淹れ方がわかればいいな」と思って通い始めた中国茶クラス。
通い始めて約1年、先生やお友達のおかげで私の中国茶の世界は1年前よりもぐーんと広がりました。

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中国茶クラスの先輩から「食べて美味しい茶葉は、飲んでも美味しい」と教えて頂いたので
持余している茶葉を料理で消費しようと、こんな本を買ってみました。
イースター休暇に日本へ帰る夫に運んできてもらいます。 (私とウィルは香港でお留守番)
早く読みたい!


2011/03/29

'78 下関茶廠 中茶牌 雲南七子餅茶

中国茶クラスの月例お茶会。
3月は東北関東大震災への義捐金を募るチャリティーお茶会でした。

いつもは季節の新茶を楽しむことが多いお茶会ですが、3月は新茶の時期からは
ちょっと外れてしまっているので先生が何を淹れようか迷っているところに
「チャリティーお茶会にして、募金を募りませんか?」と提案してみました。
きっと他にも同じ提案をされた方が他にもいたと思います。
そんな提案に賛同してくれた先生は「チャリティーなので…」と、高価なお茶を
振舞って下さいました。

'78 下関茶廠 中茶牌 雲南七子餅茶
33年ものの普洱茶です。
ビンテージに入りかけてきた普洱は、
独特の香りと優しい甘みを感じました。
未だビンテージというにはまだ早いのか
古い香り(陳香)はまだ弱く感じました。

33年モノはまだ若手の部類なのかな…
長い年月をかけて熟成したお茶ほど
まろやかな甘みを味わえるとか。
まるで人間のようなお茶に感じます。

普洱茶は香港(広東語)では”ポーレイ”といい、
香港人の好んでいるお茶。
湿度の高い香港の気候は、
普洱の発酵に合った土地なので、
普洱と香港の相性はとてもいいのです。
ビンテージの普洱は高値で取引され、
最近は香港人や中国大陸のお金持ちの
投資対象にもなっているとか。

写真の未開封の餅茶は、お茶会の後に立ち寄った日頃お世話になっている
お茶屋さんで見せてもらったお茶会で飲んだものと同じもので、未開封の餅茶(非買品)。
現在この未開封の餅茶1枚のお値段…HKD10,000以上!

ワインのように熟成を楽しむ普洱。
ワインと違って開けてしまっても飲みきらなくてもいいので、
年月をかけて熟成の度合いを楽しんでいくのも魅力のひとつだと思います。
私も香港生活の記念に、香港生活をスタートした2010年の餅茶を買おうかと考えています。 
庶民の私にも買える値段のうちに買わないと…
私が今持っている普洱は2010年の生茶普洱の散茶(パラパラの茶葉)。
これはこれでフレッシュ風味と甘みを楽んで飲むお茶です。
最初の試飲の印象は「歯磨き後のようなミント系のさわやかさ」でした(笑)
開封してから時間が経っているので少しずつ発酵が始まって普洱独特の風味が
少し出始めていますが、まだまだ若い青々しい香りの残るさわやかな風味。
1年に一度飲んで、熟する過程をた楽しんでいこうと思います。
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土曜日は香港でもEarth Hourがありました。
3月26日(土)20:30~21:30までの1時間、世界中で同じ日の同じ時刻に
電気を消して地球温暖化を止めよう!と願うイベントです。
香港のビル群のライトアップも1時間だけ照明を落していました。
(写真はThe Guardianより)
この1時間は私もキャンドルを灯して静かに過ごしました。
キャンドルの灯りだけで過ごしている間に考えたのは日本の計画停電のこと。
夜間の時間帯に3時間電気を使うことができないというのは想像もできないことです...
電気のありがたさを改めて感じた1時間でした。